プエラリアで血栓ができる理由とは?

プエラリアで血栓ができる理由

血栓とは、血管の中にできる血液の塊のことです。
血栓によって血管が詰まってしまう病気を「血栓症」と呼びます。
血栓症になると、ふくらはぎがむくんだり、手足がしびれたり、息苦しさを感じたり、めまいがしたり、激しい頭痛を引き起こす恐れがあります。
プエラリアを飲むと血栓ができるといわれていますが、それはなぜなのでしょうか?

同じホルモン作用を持ち、継続して服用すると血栓ができやすいといわれる低用量ピルを例にご説明します。
まず、低用量ピルを服用すると血栓症の発症リスクが高まります。
低用量ピルには、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが含まれていますので、ピルを服用すると女性ホルモンの分泌量が増えます。
女性ホルモンのエストロゲンには、女性らしい体をつくったり、美肌や美髪を促したりと様々な働きがあるのですが、その働きの一つに血液凝固作用があるのです。
ピルを服用することで血中のエストロゲン濃度も高まりますので、その分、エストロゲンが持つ血液凝固作用も強くなってしまい、血栓症のリスクが高くなります。

プエラリアには女性ホルモンのエストロゲンと似た構造を持つ植物性エストロゲンが含まれています。
プエラリアを摂ることでエストロゲン濃度が高まるわけではないのですが、植物性エストロゲンはエストロゲンと構造が似ているのでエストロゲン受容体と結合し、エストロゲンの機能を助けます。
その結果、エストロゲンが持つ血液凝固作用も促され、血栓ができやすくなるのです。
ただし、ピルやプエラリアを服用するよりも妊娠中や出産後の女性の体の方がはるかに血栓症のリスクが高いので、持病を持っている方以外は必要以上に心配しなくても大丈夫でしょう。

血栓を防ぐためには?

プエラリアを摂取していなくても、生活習慣によっては血栓が出来やすくなります。
前述では、プエラリアを継続して摂っても必要以上に心配しなくても大丈夫だと述べましたが、血栓ができやすい生活習慣の方は別です。
普段から血栓が出来やすい生活習慣の方がプエラリアを摂ると、血栓症のリスクは高くなります。
具体的には、運動をしない人、デスクワークの人、お酒が好きな人、ストレスが溜まっている人は血栓症になりやすい人です。
では、血栓症を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか?
ここからは、血栓・血栓症を防ぐための生活習慣をご紹介します。

長時間同じ姿勢でいない

血栓は、血流が滞った場所に出来やすいことから「エコノミークラス症候群」とも呼ばれています。
エコノミークラス症候群というネーミングは、長時間椅子に座って足を動かせないで血流が滞ることで発症することから名付けられました。
つまり、長時間同じ姿勢でいたり、体を動かさない状態が血栓をつくりやすくするのです。
とくにデスクワークの方は30分~1時間毎に伸びをしたり、足を動かすなどして、長時間同じ姿勢でいないように心がけましょう。

こまめに水分補給をする

体内水分が不足して、体が脱水症状になると血液はドロドロになります。
ドロドロの血液は血栓が出来やすい状態になりますので、こまめな水分補給して血液の流れを促すことが大切です。
ちなみに、血液の流れを促す水分補給はお茶やコーヒーではなく、水、またはスポーツドリンクですので、お茶やコーヒーで水分補給するのはおすすめしません。

脂肪分の多いものを控える

血栓が出来る原因の一つに血中の中性脂肪があります。
中性脂肪値の高い人はコレステロール値も高い傾向にありますので、動脈硬化も進みます。
中性脂肪値が高くなる要因は、食生活にあります。
普段から脂肪分の多い食べ物を摂ったり、多くのアルコールを飲んだりすると必要以上に中性脂肪が増えます。
極端に減らす必要はありませんが、週に1回休肝日をつくったり、外食を減らすなどして、脂肪分の過剰摂取を控えましょう。

ストレスを解消する

血栓は悪いものではありません。けがをして出てしまった血液を止血してくれるのが本来の役割ですので、血栓がないと血液はいつまでも止まらず大変なことになります。
しかし、血栓はけがをしたときだけでなく、けがをするかもしれない危機的状態でもつくられることが研究によってわかっています。
不安な状態、興奮している状態などの心身に強いストレスを受けているときに血栓は出来やすいので、過度なストレスは血栓症のリスクを高めます。
ストレスを解消=心身がリラックスすることですので、自分が楽しいことや好きなことだけでなく、自分が心からリラックスできる時間を確保することも大切です。
プエラリアを摂って少しでも血栓ができるのが不安な方は、今回ご紹介した血栓・血栓症のリスクを防ぐ生活習慣を取り入れてみてくださいね。

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