プエラリアは乳がんのリスクを高める?

プエラリアは乳がんのリスクを高める?

日本人の乳がん疾患は年々増加しており、女性の12人に1人が乳がんになるといわれています。
実は乳がんの発生には、女性ホルモンのエストロゲンが大きく影響しています。
本来、卵巣から分泌されるエストロゲンは女性らしい体をつくったり、子宮内膜を厚くして妊娠しやすい状態をつくったり、血中のコレステロール値を正常化へ促したりとさまざまな働きがあります。
しかしその一方で、エストロゲンが乳がんの発生・増殖を引き起こす要因にもなっているのです。

ではなぜ、エストロゲンが乳がんの発生・増殖を引き起こす要因になっているのかといいますと、その理由はエストロゲン受容体にあります。
エストロゲンとエストロゲン受容体は結びつくことで初めてエストロゲン作用を開始します。しかし、乳がん細胞の中にあるエストロゲン受容体とエストロゲンが結びついてしまうと、乳がん細胞の増殖を促してしまうのです。
実際に、ピル(経口避妊薬)の長期使用や閉経後のホルモン補充療法などで女性ホルモンを補うことで乳がんのリスクが高くなるというデータもあります。
反対に、妊娠・授乳中はエストロゲンの分泌が止まるので、乳がんを発症するリスクは急激に減るそうです。
プエラリアが乳がんのリスクを高めると不安視されている理由はここにあります。

プエラリアにはエストロゲンとよく似た構造を持つ植物性エストロゲンが含まれています。
植物性エストロゲンはエストロゲン受容体と結びつき、エストロゲン作用を促します。
エストロゲン作用をサポートすることが乳がん細胞の増殖を促すのではないかと不安視されているのです。
しかし、プエラリアを摂取し続けて乳がんの発症リスクが上がったというようなデータはまだありません。
ただし、プエラリアはホルモン作用を持つ植物ですので、乳がんの発症まではいかなくとも、プエラリアを摂取し続けた量によってはがん細胞の増殖に影響する可能性は全くないとは言い切れません。
乳がんだけではなく過剰摂取はあらゆる健康被害を引き起こす原因になりますので、効果を高めたいからという安易な理由で1日の目安摂取量を超える量を摂るのは止めましょう。

乳がんのリスクを下げるには?

乳がん全体のおよそ5%が遺伝性ということがわかっています。
つまり、自分の家系の中に乳がんを患ったことのある方は、そうじゃない方よりも乳がんを発症するリスクが高いということです。
しかし、乳がんの発症・増殖のリスク要因は生活習慣の中にも潜んでいます。
プエラリアを安心して摂るためには、乳がんのリスク要因を避けることも大切です。
では、乳がんのリスクを下げるためのポイントを3つご紹介します。

標準体型を維持する

国立研究開発法人国立がん研究センターの予防研究グループが18万人のデータをもとに行った研究によると、閉経前の乳がんでも閉経後の乳がんでも、BMI数値が大きくなると乳がんリスクが高くなる傾向があることが判明したそうです。
肥満女性のエストロゲン供給は卵巣よりも脂肪組織に向かうことから、肥満女性の方が乳がんを発症しやすい傾向にあるのではと考えられています。
肥満は乳がんの発症リスクを高めることになりますので、標準体型を維持しましょう。

アルコール摂取を控える

毎日10gのアルコールを摂取し続けると、閉経前の女性で5%、閉経後の女性で9%、乳がんの発症リスクが高くなることが、世界がん研究基金と米国がん研究機構が共同で行った研究で判明したそうです。
アルコールは乳がんの発症・増殖を促すエストロゲンの血中濃度を高める作用を持っていることから、乳ガンの発症リスクが高くなると考えられています。
適度なアルコールは良いですが、10gを超えるアルコール摂取は控えましょう。

禁煙・受動禁煙

厚生労働省の調査によると、煙草の煙を吸う機会がある女性はない女性に比べておよそ4倍も乳がんの発症リスクが高いそうです。
煙草の煙には多くの発がん物質が含まれています。
禁煙をするだけでなく、煙草の煙の傍には近寄らないようにしましょう。

乳がんの発症リスクを下げる生活習慣を取り入れて、安心してプエラリアを摂りましょう。

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